※はじめに※
本来ならば、この記事は選抜開幕直前に公開予定だったが、コロナの影響で大会が中止になったため、残念ながら更新することができなかった。このまま削除するのも勿体ないので、加筆・修正を施した上で公開する(総訪問者数1万人突破記念も兼ねて)ことを決めた。21世紀のネタは取り扱わないとは言ったが、全く触れないのもアレなので、20世紀のネタを交えながら交流試合の見どころを紹介。なお、交流試合が終了しているため、タイトルに違和感を感じた方が大半だとは思うが、敢えて変更はしていない。

2020年、日本高野連は日本国内における新型コロナの感染拡大を理由に、甲子園球場で開催を予定していた第92回選抜高等学校野球大会、第102回全国高等学校野球選手権大会、選手権大会への出場校を決める地方大会を全て中止。選抜大会においては、出場32校を決定した後に中止を決めたことから、八田英二日本高野連会長は当日の記者会見で全32校への救済措置を講じることを示唆した。6月の常任理事会で、8月中旬に交流試合を甲子園球場で開催することが決定。毎日新聞社と朝日新聞社による後援の下で、同大会への出場が決まっていた全32校を甲子園球場へ招待した。

☆出場校一覧☆
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白樺学園(北海道)
帯広農(北海道)
鶴岡東(山形)
仙台育英(宮城)
磐城(福島)
健大高崎(群馬)
桐生第一(群馬)
花咲徳栄(埼玉)
国士舘(東京)
東海大相模(神奈川)
山梨学院大付(山梨)
加藤学園(静岡)
中京大中京(愛知)
県岐阜商(岐阜)
星稜(石川)
日本航空石川(石川)
大阪桐蔭(大阪)
履正社(大阪)
明石商(兵庫)
天理(奈良)
智辯学園(奈良)
智辯和歌山(和歌山)
倉敷商(岡山)
広島新庄(広島)
鳥取城北(鳥取)
平田(島根)
尽誠学園(香川)
明徳義塾(高知)
創成館(長崎)
明豊(大分)
大分商(大分)
鹿児島城西(鹿児島)

☆抽選結果☆
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7月8日に組み合わせ抽選会がオンラインで行われ、全32校の対戦カードが決定。4日目の第1試合に決まった履正社と星稜は昨年夏の甲子園決勝カードの再現となった。昨年夏は履正社が5-3で勝利を収め、初優勝を達成している。最終日の第1試合では大阪桐蔭と東海大相模の「東西名門校対決」が実現。昨年秋の神宮大会優勝校・中京大中京は、3日目の第1試合で智辯学園との対戦が決まった。

☆ブランク出場☆

磐城(福島)
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(画像)1970年夏、1971年夏に甲子園出場。1971年夏は準優勝の立役者となった田村隆寿(のち日本大→ヨークベニマル)。

出場:10回
通算成績:7勝9敗
優勝:ー
準優勝:1回
初出場:1963年(夏)
直近:1995年(夏)→ 2020年(春)※21世紀枠、中止
主なOB:小野正一、福田弘文(昌久)、田村隆寿

1963年夏に甲子園初出場。その後は「福島商」とともに県内の高校野球界を引っ張り、1971年夏は田村の好投で準優勝を達成。平均身長167センチの「ちびっこ軍団」の快進撃は、同年4月に常磐炭鉱の閉山によって暗く沈んでいた地元市民に勇気を与えた。1975年夏は準々決勝の習志野戦で史上初の全員マルチ安打の記録を作られたが、ベスト8。21世紀に入ってからは「聖光学院」の一強時代となり、1995年夏を最後に甲子園出場から遠ざかっていたが、2020年春に21世紀枠で25年ぶりの復活出場を果たした。

倉敷商(岡山)
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(画像)1988年夏、1989年夏に甲子園出場。1989年夏はベスト8入りの立役者となった田頭欣士(のち立命館大→三菱自動車水島)。

出場:14回
通算成績:8勝13敗
優勝:ー
準優勝:ー
初出場:1958年(夏)
直近:2012年(夏)→ 2020年(春)※中止
主なOB:星野仙一、松岡弘、平松一宏、葛城育郎、岡大海

「倉商」の愛称で親しまれている名門校である。1958年夏に甲子園初出場。その後は長い低迷期に陥ったが、1973年に長谷川登監督が就任してからは再び甲子園常連校となった。1979年夏に21年ぶりの復活出場。1989年夏には竹本賢一(のち福山大)、田頭の活躍で初の一大会で2勝を挙げ、ベスト8入りを果たした。その後は勝ち星に恵まれなかったが、2012年夏に西隆聖(のち龍谷大)の好投でベスト8。以降は甲子園出場から遠ざかっていたが、2020年春に8年ぶりの復活出場を果たした。

大分商(大分)
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(画像)1979年春夏、1980年夏に甲子園出場。1979年夏はベスト8入りの立役者となった松本健(のち東芝大分)。

出場:20回
通算成績:16勝19敗
優勝:ー
準優勝:ー
初出場:1931年(夏)
直近:2013年(夏)→ 2020年(春)※中止
主なOB:児玉利一、荒巻淳、岡崎郁、源田壮亮、森下暢仁

「大商(だいしょう)」の愛称で親しまれている名門校である。1931年夏に大分県勢初の夏の甲子園出場を果たすと、1935年夏にはベスト8。1938年夏は浦野隆夫が初戦の台北一中(閉校)戦で史上10人目のノーヒットノーランを達成したが、2回戦で平安中(現・龍谷大平安)に敗退した。戦後は大分工と統合され、「大分二」として1948年夏に甲子園出場。ちなみに、この時は大分工の出場回数となっている。1951年に「大分城崎」として分離独立。その後は「津久見」と長い2強時代を形成した。1970年夏、1974年春はベスト8。1979年夏にも松本、岡崎郁(のち巨人)の活躍でベスト8入りを果たした。2013年夏を最後に甲子園出場から遠ざかっていたが、2020年春に7年ぶりの復活出場を果たした。

☆優勝候補☆

交流試合のため、今回は省略。

☆注目選手☆

高橋宏斗(中京大中京)
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鋭い速球、縦に割れるスライダー、ツーシームを巧みに織り交ぜる投球が持ち味の本格派右腕であり、抜群の制球力も兼ね備えている。1年夏にベンチ入り。2年夏は準決勝で誉に4-5で敗退したが、その後はフォーム修正で直球、カットボールにさらに磨きをかけた。秋には神宮大会で優勝を達成。現在のところは慶應義塾大学に進学予定だそうだが、プロ入りも視野に入れているため、今後の進路に注目である。

中森俊介(明石商)
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150キロの直球、スライダー、チェンジアップを内外角に投げ分ける本格派右腕である。1年秋からエースナンバーを背負い、2年時には春夏連続ベスト4の原動力となった。53イニングを投げ、防御率は2.53。準々決勝の八戸学院光星戦では最速151キロをマークした。マウンド度胸、投球術の巧みさ、フィールディングにも定評がある。

小林樹斗(智辯和歌山)
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直球と変化球で腕の振りが同じであり、小さく曲がるスライダー、フォークが武器の本格派右腕である。2年春にベンチ入りを果たすと、準々決勝の明石商戦では好救援を見せたが、9回に来田にサヨナラ本塁打を打たれ、3-4xで敗退。夏にも出場を果たしたが、目立った活躍はできなかった。3年夏の県大会では最速152キロをマーク。プロ7球団のスカウトから絶賛の嵐が起きた。

川瀬堅斗(大分商)
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川瀬晃(ソフトバンク)を兄に持つ。スライダー、カーブ、チェンジアップが武器の本格派右腕であり、巧みに緩急を付ける投球には安定感がある。1年夏にベンチ入りを果たすと、秋にはエースナンバーを背負った。腰の疲労骨折で離脱した時期もあったが、2年夏の県大会で準優勝を達成。新チームになってからは主将としてチームを支え続けている。

来田涼斗(明石商)
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力強いスイングが持ち味の強打者である。1年春にレギュラーの座を掴むと、夏には甲子園出場を果たした。初戦の八戸学院光星戦では4打数2安打2打点と活躍したが、8-9で敗退。2年時には全9試合で35打数13安打、打率.371の成績を残し、春夏連続ベスト4の原動力となった。新チームになってからは主将としてチームを支え続けている。高校通算29本塁打。

☆思い出甲子園(20世紀)☆
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帯広農:4アウト事件(1982年)
鶴岡東(鶴商学園):君島厚志(1978年~1979年)
仙台育英:大越基(1989年)
磐城:コバルトブルー旋風(1971年)
桐生第一:県勢初優勝(1999年)
国士舘:ー
東海大相模:親子鷹(1974年~1976年)
山梨学院大付:ー
中京大中京(中京商、中京):夏3連覇(1931年~1933年)
県岐阜商(岐阜商):清沢忠彦(1955年~1956年)
星稜:高校野球史上最高の試合(1979年)
大阪桐蔭:初出場・初優勝(1991年)
履正社:ー
天理:本橋雅央(1986年)
智辯学園:山口哲治(1976年~1977年)
智辯和歌山:100安打(2000年)
倉敷商:ー
尽誠学園:渡辺隆文(1992年)
明徳義塾(明徳):5打席連続敬遠(1992年)
大分商:松本健(1979年~1980年)

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☆交流試合で印象深かった場面☆

落球で決着
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中京大中京が延長10回タイブレークの末、4x-3で勝利を収めた。1回裏、中京大中京は吉田の中前打、南谷の中前打で3点を先制すると、投げては高橋が152キロをマークするなどの好投を見せたが、智辯学園も負けてはいない。4回に連続死球を皮切りに、2死満塁のチャンスを作ると、西村王が右前打を放ち、3-3の同点に追い付いた。10回裏、中京大中京は無死満塁で西村友の打球は平凡な2飛。9回から守りに就いていた錦織がすかさず捕球体勢に入ったが、無情にもボールはグラブからこぼれ落ち、その間に前田がサヨナラのホームを踏んだ。高橋は11奪三振で完投。延長でも150キロ台をマークするなど、球威は落ちなかった。

4アウト事件の雪辱晴らす
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38年ぶりに甲子園に出場した帯広農が健大高崎を4-1で下し、甲子園初勝利を挙げた。2回表、帯広農は谷口の右前打などで2点を先制。3回には前田がスクイズを決め、1点を追加すると、5回にも佐伯の中前打などで1点を追加。守備でも3併殺に打ち取るなど、持ち前の「堅実野球」で流れを渡さなかった。21世紀枠のチームが、地区代表チームに勝つのは5年ぶりであり、創立100周年の同校に新たな歴史を刻んだ瞬間だった。ちなみに、1982年夏の甲子園出場時のエース・加藤浩一も「素晴らしい試合でした。笑顔で楽しそうにやっているのが、とても印象的でした」という言葉を残している。

▼4アウト事件


☆大会期間中に人気があった記事☆

▼渡辺隆文(尽誠学園)


大会期間中だけで約200PVを獲得。当たり前だが、尽誠学園の試合中(8月17日)にこの記事を目にしている方が多かった。同校には他にも伊良部秀輝、宮地克彦といった好投手はいるが、それよりも先に渡辺を思い浮かべる方が多いのだろう。いずれにせよ、30年近く経った現在でもこの記事を目にしている方が多いということは、それだけファンの記憶に強く残っているということである。このままいけば、年内での殿堂入りは確実だろう。

▼坂本昇(倉吉北)


渡辺には及ばなかったが、大会期間中だけで約150PVを獲得。同校が甲子園に出場していないにも関わらず、このPV数は目を見張るものがある。鳥取城北の試合中(8月10日)にこの記事を目にしている方が多かった。最初は分からなかったが、後で考えてみると「鳥取城北→鳥取→倉吉北→坂本」という結論に至った。いずれにせよ、40年近く経った現在でもこの記事を目にしている方が多いということは、それだけファンの記憶に強く残っているということである。このままいけば、年内での殿堂入りは確実だろう。

他には野球選手スペシャル、復活が待たれるシリーズ、逆転のPL伝説(中編・後編)、池本和彦(交流試合開幕直前に更新したため、リピーターの方が大半だと思われる)などの記事も目にしている方が多かった。予想に反して意外と伸びなかったのが4アウト事件と君島厚志。ともにSEOが弱いということもあり、当ブログまで辿り着けなかった方が多かったのかもしれない。

☆総訪問者数1万人突破☆
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開設から約7ヶ月を要しましたが、総訪問者数が1万人を突破しました。開始直後は1日の訪問者数が1桁でしたが、3月に入ると1日2桁になりました。そこから一気にリピーターの方が増え、7月には初めて訪問者数が1日3桁を突破しました。現在の最高訪問者数は472人(8月11日)です。交流試合が終わったため、これからは徐々に減少していくのではないかと思いますが、それでも運営頑張りますので、応援よろしくお願い致します。目標は旧旧ブログの12万人を突破することです。管理人の想像ですが、1万人のうちの6割~7割が50代以上の方ではないでしょうか。

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・田村隆寿(野球選手)
・松本健(野球選手)

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・『高校野球100年記念 高校野球強豪校伝説 甲子園の歴史を彩ってきた古豪、新鋭が勝利順で一挙登場!』 ベースボール・マガジン社, 2015年, p.91
・『甲子園に出る!高校ガイド 完全データ付き』手束仁, 廣済堂出版, 2011年, pp.236-237, p.258
・『高校野球を200%楽しむ観戦読本』手束仁, 実業之日本社, 2013年, p.162, p.201, p.217
・『甲子園熱闘伝説』双葉社, 2008年, p.105, p.175, p.201
・『スポーツ伝説16 高校野球強豪校伝説 甲子園の熱きドラマを紡ぎ出す”強者たち”をこの一冊に完全収録!』ベースボール・マガジン社, 2000年, p.135, p.162, p.175
・『ホームラン ザ・甲子園 栄光の甲子園出場校ベスト100』日本スポーツ出版社, 1983年, p.26, p.140
・『高校野球 甲子園出場校事典』森岡浩, 東京堂出版, 1998年, p.29, p.202, p.270
・『Wikipedia』2020年甲子園高校野球交流試合, https://ja.wikipedia.org/wiki/2020%E5%B9%B4%E7%94%B2%E5%AD%90%E5%9C%92%E9%AB%98%E6%A0%A1%E9%87%8E%E7%90%83%E4%BA%A4%E6%B5%81%E8%A9%A6%E5%90%88(最終閲覧日:2020年8月18日)
・『スポーツナビ』甲子園交流試合 組み合わせ抽選会, 2020年,
https://sports.yahoo.co.jp/contents/7503(最終閲覧日:2020年8月18日)
・『日刊スポーツ』帯広農「4アウト事件」雪辱果たす甲子園初勝利, 2020年,
https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/202008160000547.html(最終閲覧日:2020年8月18日)
・『日刊スポーツ』帯広農が甲子園初勝利「最後まで全員」井村主将笑顔, 2020年,
https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/202008160000442.html(最終閲覧日:2020年8月18日)
・『日刊スポーツ』中京大中京が智弁に10回サヨナラ勝ち 高橋が熱投, 2020年,
https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/202008120000303.html(最終閲覧日:2020年8月18日)
・『京都新聞』智弁学園3―4中京大中京 甲子園、中京大中京が智弁下す, 2020年,
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/328203(最終閲覧日:2020年8月18日)

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・ 1枚目(上・下):『YouTube』2020年甲子園高校野球交流試合組み合わせ抽選会, 2020年,
https://www.youtube.com/watch?v=zi3DmVjxoYs
・ 2枚目:『YouTube』2020年甲子園高校野球交流試合組み合わせ抽選会, 2020年,
https://www.youtube.com/watch?v=zi3DmVjxoYs
・ 3枚目:『高校野球100年のヒーロー』楊順行, ベースボール・マガジン社, 2015年, p.34
・ 4枚目:『アサヒグラフ増刊 9月5日号 '89甲子園の夏 第71回全国高校野球選手権大会 オールカラー全試合収録・49代表校全選手名鑑』朝日新聞社, 1989年, p.68
・ 5枚目:『輝け甲子園の星 第61回全国高校野球選手権大会』日刊スポーツ出版社, 1979年, p.150
・ 6枚目:『YouTube』中京 高橋宏斗 全球【対 智弁学園】, 2020年,
https://www.youtube.com/watch?v=OcefvJm4vH0
・ 7枚目:『YouTube』明石商 劇的サヨナラ本塁打!!9回表からノーカット, 2020年,
https://www.youtube.com/watch?v=vA6BhzozbZ8
・ 8枚目:【甲子園交流戦】151キロ 智弁和歌山 小林樹斗 全球 【 対 尽誠学園 】, 2020年,
https://www.youtube.com/watch?v=xflihHGRXwA
・ 9枚目:『YouTube』甲子園交流試合選手宣誓 大分商業高校 川瀬堅斗 花咲徳栄高校 井上朋也, 2020年,
https://www.youtube.com/watch?v=TKw3h9Fz7p8
・ 10枚目:『YouTube』来田涼斗 明石商 甲子園での安打集, 2020年,
https://www.youtube.com/watch?v=jhZpwQl1y40
・ 11枚目:『Sports Graphic Number 834 甲子園熱風録。誇り高き敗者の夏』2013年, 文藝春秋, p.18
・ 12枚目:『YouTube』熱闘甲子園 昭和95年 甲子園交流戦 中 京 対 智弁学園, 2020年,
https://www.youtube.com/watch?v=5EaXZ1e5pxg
・ 13枚目:『YouTube』8月16日 ハイライト【帯広農 vs 健大高崎】第5日 2020年甲子園高校野球交流試合, 2020年,
https://www.youtube.com/watch?v=ohIgQEDBJEg


最後まで目を通して頂きありがとうございました。

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